サイトを立ち上げた個人的な背景

(少し長くなります)

【思い切りだけで日本を飛び出した】

大学卒業後、日本国内の電子部品メーカーA社(海外営業部)に勤務。取引先である中国・上海の日系商社を訪問した際、日本人総経理(General Manager)からのひと言をきっかけに一念発起して、海外転職を志向。日本を飛び出しました。

【頭をガツンとやられていたことには気づかず、三年が過ぎていた】

自分の価値観が大きく揺さぶられたのは、転職した台湾のコンサルティング会社B社での2年目、同僚が放ったあるひと言によってでした。ですが、実は、その言葉が意味することに気がついた(ある日突然、腑に落ちた)のは、なんと三年が経ってからのこと。再転職した台湾の日系電子部品メーカーC社で幸先はよかったものの、ある時期からどうにもこうにも、いろんな事がうまくまわらなくなり始めた時、どういうわけか、前職B社のその同僚の言葉を思い出しました。その瞬間、自分の頭をガツンとやられたのです。「そうか、彼女(前職での同僚)は、この事を言ってたのか・・・」と。

そう、今から遡ること、実に十数年前、来台2年目のある日、B社でクライアント・マーケティング部門のマネージャーを務めていたわたしが、他部門の同僚マネージャー(女性)から、言われたひと言とは・・・

「あなたのそのネガティブな言葉は、これからやろうとすることを止(や)めさせるためなの?」

その日、同僚マネージャーが提起した企画について、わたしは「この企画はクライアントにも、そして我々の会社にも利益をもたらしうるものだが、〇〇とXXの課題についてクリアしないと前には進められない。⬜︎⬜︎という影響が生じるので・・・」という見解を述べていました。

何か新しいプロモーション等の企画を社内で検討する際、日本の会社のマネージャーなら発言するであろうコメントや意見が、当地(海外)の同僚には、受け入れられないものであると映ったのです。

同僚マネージャーは、なぜわたしのこの意見に対して不快感を示したのか? 当時、わたし自身は、その理由は『彼女は、わたしが彼女の企画に水を差したと思ったため』であると解釈していました。

しかし、それはわたしの誤解。彼女のひと言が意味していたのは、きっと「これから何かを成そうという時に、今のあなたのネガティブなコメントは、『それをしないという意思表示』にしか聞こえない。世の中のどんなことも究極的には、『やるのか、やらないのか』に分けられる。リスクばかりをあげる目的は何なのか?あなたの発想は、何かを成し遂げようというわたし達のマインドやベクトルとは一線を画している」。壁にぶちあたった時、そんなふうに、彼女の声が自分の中で響きだしました。

海外現地法人にブレーキをかけるのではなく、その強みを活かすにはどうすればいいのか。わたしは、それを考え続けてきたつもりでしたが、実は、ずっとひとりよがりだったことに気付かされました。

海外志向の強かったわたしは、日本を飛び出して、十五年以上が経ちますが、台湾に来た当初は、もっぱら日本的な仕事の進め方、価値観を自身の仕事で実践し、それなりの成功をおさめていました。海外でも日本国内と変わらない、あるいはそれ以上の質の高いコンサルティング、サービスを提供することで評価を得ていましたが、それは、台湾の日系企業を顧客(クライアント)とし、直接、その会社の日本人マネジメントとやりとりをしていたからでした。日本人マネジメントには喜ばれていたかもしれませんが、それがクライアント企業の発展に一番寄与する対応だったかは一概に言えないことに気がついたのでした。

【自身の思考遍歴、試行遍歴】

この十数年前に同僚に言われたひと言で、もう一度、日本企業のマネジメント手法を見直せば、何かが見えるかもしれない。そう思って、仕切り直しをしてからは、試行錯誤の繰り返しです。それは、わたし自身の思考遍歴、試行遍歴とも重なります。

まずは、《わたし自身が海外で働いて自分(の価値観)を試された瞬間》、《自分を相対化する気付きや価値観の揺れ》をつぶさに綴っていく。

そして、《実際の具体的な事象のなかでの奮闘から得た、わたし自身の考えと行動履歴》を発信する。不細工なもので、最初はカタチは定まらないことを覚悟。「海外の職場でもがきながら仮説をたてて、実行して考え直して、おそらく、これでようやくカタチになりつつあるもの」が見えてくるかもしれない。「手ごたえを確かめながら、試行錯誤中のもの」も含めて振り返りをする。

これが、このサイトを立ち上げた、わたし自身の個人的な背景です。

そして、このサイトでは、以降の構成を以下のようにしています。

あわせて読みたい
サイトの概要
サイトの概要

◼️B) 海外で働いて価値観が試される瞬間

※ 海外現地法人でどのような問題が起こっているかを紹介。

◼️C) 行動指針

※ 「自分自身に課す行動指針」の事例。わたし(サイト・オーナー)から日本本社と海外現地法人のマネジメントへのメッセージ。

※ 自分のなかで仕切り直しをしてきたこの10年近くの取組みの失敗や、一定の成功をおさめてきた経験や見聞きしたこと。

◼️D)各部門へのファシリテーション

※ 財務、経理、営業、品質管理、品質保証、生産管理、製造、技術、購買、人事、総務、法務等の押さえどころについてのとりまとめ。現状を把握し、担当部門の管理者自身に気付きを与え、理にかなった行動を促進するための質問を紹介。

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